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「天の声」は、どこへ行ったのか?

2010/11/28 21:17

 

 最近マスコミ騒がなくなったせいでとんと聞かなくなった言葉に「天の声」がある。さて、「天の声」はどこへ消えてしまったのだろうか。

 
「天の声」とは、いったい何を意味するのかと題した記事を郷原信郎氏が、日経ビジネONLINEに寄稿をし公開されたのが2009年6月24日の水曜日であった。副題には、西松建設「無条件降伏」公判での検察側「立証」への疑問と書かれている。
 
内容は、URLで確認をしていただけたらうれしいのだが、裁判が長引くことで受ける企業としてのダメージを最小限に抑えようとする西松建設が意思決定をしたというだけのことでる。まぁ~、罪を認めて早く社会復帰しなさいよ。という検察の言葉に、事件の事実関係はさておき同意をしちゃっただけの話で、しかない。ようはヘタレだということでしょうね。
 
早い話が検察と手打ち(この場合は全面降伏)をし、小沢氏の追い落としには協力をするので「勘弁してくれ!」という事である。同時に、この2009年6月、つまり第一回公判に合わせるかのように元大阪高検検事長・逢坂貞夫氏が西松建設社外取締役就任をしたことは知られている。まぁ~、検察OBの天下り先一つ準備をし手打ちが行われたと思われても致し方ない。ついでに、その後の西松建設の政治家に対する付き合い方が西松建設のHPに載せられているが下記のようなものである。
 
(1)政治献金
調査報告書に記載のとおり、政治献金は、政治資金パーティー券の購入も含め、全面的に禁止しており、確実に実行しております。
(2)中元・歳暮
得意先、取引先への中元、歳暮の贈答および受け取りについても平成21 年5 月から全面的に禁止しており、確実に実行しております。
(3)特別支出金
特別支出金(税務上の使途秘匿金)については、「違法性のないこと」「取扱者」「使途目的」「支払先」「支払の事実」の5 項目を全て確認できるものについてのみ支出するものとしております。
 
とまぁ~こんな具合です。つまり政治家や同業の付き合いは締め付けて官僚(検察OB)の天下りは引き受けさせるという実に巧妙な手口とも取れる。もっとも、これだけではないことは予想されるのだが・・・・。
 
さて、この第一回公判の冒頭陳述で連呼されたのが「天の声」である。天下りと天の声のどちらがどうのとは言いたくはないが、天の声はその工事のみに通用するが天下りは永遠に後輩官僚に引き継がれることとなる。
 
この企業への脅しとも取れる手法、実は前回書いたブログ(ロッキード事件)の中で丸紅の伊藤氏だけが裁判で証言を覆すことは無かったことと似通っている。ゆえに、伊藤氏が会社・企業のためであるがあまりにも検察のストーリーが事実と違いすぎたとに反発をし「段ボールの中身が本当に札束であったかは確認はしていない」と発言せざるをえない事となったように自分は推測をしている。
 
「天の声」に戻ろう。
 
冒頭陳述で検察側は、西松建設が、社員らを会員として作っていた政治団体「新政治問題研究会」と「未来産業研究会」の名義で小沢氏の資金管理団体「陸山会」への寄附が行われた背景と称し詳細な(検察の想像・思い込みくさいが)冒頭陳述を行ったのである。
 
このやり方に対し郷原信郎氏は「欠席裁判」に近いと憤っていたのを思い出す。ようは、郷原氏は、立証ではなく空想(検察の思い込み)を検察側が冒頭陳述で語りそれが報道され、さも事実のようにされたことを危惧したのであろう。
 
この「天の声」の使い方の危なさは郷原氏のコラムを読まれた方はご理解いただけるものだと思うのだが、自分は別の視点でこの「天の声」について考えてみたい。
 
冒頭陳述の中で「天の声」に関しては郷原氏のコラムでは、下記にように検察側は述べているとされる。
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 東北地方では、昭和50年代初め、E社が中心となって、東北建設業協会連合会と称するゼネコン各社による談合組織を立ち上げ、以後、E社社員を仕切り役として、談合によって公共工事の受注業者を決めていた。東北建設業協会は平成3年頃表向き解散したが、その後もE社を中心とする談合組織・体制は存続し、談合が続けられた。
 
 そのような中、岩手県下の公共工事については、遅くとも昭和50年代終わり頃から、小沢議員の事務所(以下「小沢事務所」という)が影響力を強め、前記談合において、小沢事務所の意向がいわゆる「天の声」とされ、本命業者の選定に決定的な影響を及ぼすようになった。また、平成9年頃から、小沢事務所は、秋田県下の公共工事に対する影響力も強め、以後、一部同県下の公共工事に係る談合においても、小沢事務所の意向が「天の声」となった。
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郷原氏でさえ「天の声」については下記のような認識である。
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 かつてのゼネコン業界の談合の世界における「天の声」というのは、一般的には「発注者側のトップつまり、知事、市町村長など地方自治体の首長の意向」を示すものであり、その意向に従って受注予定者が決まるという談合ルールを「天の声」談合と呼ぶことがあった。
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ところが、この「天の声」について某新聞社が昭和50年代に出版をした書籍には次のように書かれている。
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建設省の官僚たちはそれを「天の声」と呼ぶ。公共工事の入札業者をここにしろ、と言ってくる政治家の指示のことでである。天の声を出す資格のあるのは現職の建設相と自民党建設族のボスたち。むろん、すべての工事にこれが通用するわけではない。ある建設相経験者は「事務手続き引継ぎのときに前任者がどの工事に天の声を出せばいいか教えてくれた」と証言する。
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郷原氏のコラムでは「天の声」と言う言葉が具体的に使われるようになったのが1,993年の仙台のゼネコン汚職事件からとしているのだが、現実には新聞社で10年も前に使われ書籍にも書かれている。これは、本来「天の声」という言葉が官僚言葉であったのだろう。その官僚言葉を新聞社が取材で聞き使い出したのは、もう少し早い時期だと思われる。
 
本来「天の声」という使い方は政権与党のほんの一部の実力者と現職の建設大臣のみが持つ権力をさす言葉であった。その意味で考えた場合、小沢氏から「天の声」が発せられる事は不可能(ありえない)でありそれこそ検察側が「天の声」を拡大解釈をして用いたともいえる。現実に検察の内部におられた郷原氏さえも「天の声」を発する事のできる現職の建設大臣・自民党の一部実力者より下位(?)にランクされる地方の首長も含んで考えているようだ。
 
地方の首長が発して起きうる業者選定介入を厳密に言えば「天の声」とはいわず、地方でよくある収賄罪と言うことになる。ようは西松事件公判で「天の声」と検察とマスコミが連呼することで、さも大事件であるがごとく事件を仕立てストーリーを作ったにすぎないのである。
 
さて、では小沢氏が自民党議員時代、現職の建設大臣の期間があったのか。というとこれは「無い」。また一部の「天の声を発することができる自民党実力者」であったか。というとこれはNOである。なぜなら「一部の実力者」が誰であったかは新聞社の人間が一番よく知っている話なのである。確かに小沢氏は、自民党幹事長も務め実力者ではあるが、当時の自民党で力をもっていたのは「政策調査会」・「各部会」・「各政策委員会」の部会長レベルであった。
 
竹下派七奉行の誰がどの政調会・部会に属し会長・副会長をしていたのかを調べたらすぐにわかる話である。小沢氏より黄門様と崇めたつられている渡部恒氏の方が族議員そのものであったことがこの政調・部会名簿を調べるとよくわかる。
 
おまけで書いておくが、渡部氏は農政関係の部会とのイメージであるが、商工族であり「電源立地促進に関する小委員会」と「治水治山海岸対策特別委員会」の委員長という非常に面白い経歴である。電源・・・原発・・・福島・・・玄葉の義父・・・水谷・・。で民主党政調会復活・・・大臣が玄葉・・・。できすぎて笑えてくる。
 
脱線をしたので「天の声」にもどります。
さて、仙台のゼネコン汚職の際に小沢氏の名前が一つも出てこなかったことはよく知られている話である。小沢氏は(1,993年)に自民党を離党をし、新生等・新進党・自由党・民主党と生き抜いてきたわけだが、先に「天の声」発することができる人間(実力者)が決まっている条件下で小沢氏が「天の声」を発する事ができるものであろうか。
 
小沢氏が、その立場にいたかどうかは誰でもわかるはずである。
 
小沢氏が自民党を離党をした時期、岩手県の首長・工藤氏は自民党員であり、自民知事として任期を終えているし、増田寛也氏も新進党が推薦はしたものの、その後はご存知の通りであろう。
 
さて小沢氏の岩手県の公共事業に対する影響力がどの程度のものであったかを考えた場合、検察とマスコミが一体となり小沢氏のイメージ操作をし続けたように思えてならない。
 
この度の、検察審査会の平均年齢問題しかり、検察とマスコミの共同作戦しかり、小沢氏を叩き追い落とそうとするのは構わないが、「やりすぎには、ご用心」とだけは検察とマスコミに注意をしておきましょうか。
 
小沢待望論がじわじわと広がってきている様子。さて、検察とマスコミはどんな手を打ってくるか。
 
 

カテゴリ: 政治も  > 政局    フォルダ: 小沢一郎

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